消防士の採用(地方公務員も含む)にコネ採用はあるのか?
今日はそんな公務員採用試験のダークな部分にツッコんだ内容にしたいと思います。
コネ採用とは
いわゆる口利きの事
消防職採用試験においては全国的に1次試験と2次試験(自治体によっては3次試験まで)で構成される試験において、特定の受験者の最終選考段階にてその者を合格させるために何らかの圧力や推薦が採用決定者に向けられることです
このコネ採用。実際に有るのか無いかので言えば有ります
正確にはありましたと言った方が正しいでしょうね、過去に数々ニュースになっていることがその証明です
ですので確実に存在します。
ただし全ての自治体で行われているのか、全ての消防採用試験で行われているのかまでは分かりません
バレにくい悪事ですので公になる事の方が少ないです
ではいったい誰が、誰に向けて行うものなのでしょうか?
誰に向けて?
採用試験というものは基本的に市役所の人事課や総務課などが担当するのが普通です
ただし消防の採用試験についてはやや例外で、自治体によっては消防側にほとんどの決定権があったり人事課と半分づつだったりするようです
この辺の情報は内部の者でもほとんど知りませんし知らされません
(私がペーペーだったというのもあるんでしょうけど)
要するに誰が最終的に採用を決定しているのかは上層部のみぞ知る、という感じです
逆に言えば上層部は知っている。という事なので口利きを受ける側は人事に関係する上層部の者ということになります
コネは誰でも使えるわけではない
ということはコネ(口利き)を使う者はその上層部に対し意見を言えるという事ですので、必然的に私のようなヒラの職員では話になりません
最低でも上層部と同等、もしくは上の立場の者が行う必要があります
地方公務員の上層部とは部長級・最低でも課長級の者ですのでそれより上の存在と言えば
首長(市長・町長など)や副市長、国会議員、県議会議員、市議会議員、地元名士
この辺りかと思います。
現実に過去に口利きがバレてニュースになっているケースではこれらの方々がよく登場します
特に地元の陳情を聞くことが仕事の市議会議員などはよく口利きの依頼を受けるそうです
やっぱり今はコネ採用は無い・・・?
コネの実態がどうなっているのかは私は全く知りません
口利きといっても、例えば議員が議会開催中たまたまトイレで人事課長と一緒になり「今度ウチの地元の子、よろしく頼むよ」と冗談ともとれる発言をするのも口利きかもしれませんし、採用決定者に大し本気で圧力をかけて特定の受験者の採用を迫るのも口利きでしょう
しかしかつて内部にいた者として意見すると
今はそんな危ない橋を渡る人はいない(少なくとも私がいた自治体では)というのが正直な意見です
昔はどうだったか分かりませんが現在はそういう不正なコネ採用にはかなり敏感になっているらしく、採用も1人の決定者の意見に依ることが無いようにされていたり、そもそも口利きをされた時点で報告をすることになっている。らしいです(内部の噂ですけど)
常識的に考えても、たかが一受験者の採用を手助けしたためにバレれば自らのクビが吹っ飛び、かつ自身の上司まで火の粉が飛びますのでスキャンダルが一番の敵だと考える上の人間にとってほとんどメリットが無いのが現在のコネ採用の実状ではないでしょうか
伏魔殿の田舎自治体
しかし私が考えるにはまだコネ採用を行っている、または通用する自治体があると思っています
それは田舎の自治体です。
日本には1,700を超える自治体(地方公共団体)があるそうですが、そのうちの1,200は人口が5万人に満たない自治体です
特に政令指定都市のような大都市から地方の田舎へ引っ越した人は、それぞれの市役所の応対や仕事のワークフローの違いに驚くと思います。それくらい田舎の役所は違います
そんな田舎の地方自治体の場合、未だに首長や部長といった個の発言力が高く容易にコネ採用も出来るのでは?と考えます
それに田舎の場合は古くからの付き合いや仕事以外での付き合いが多いです、皆顔見知りです
公にコネ採用がバレてニュースになっているケースのほとんどが大都市の自治体なのは単純に田舎のコネ採用がバレにくいだけだと考えます
コネを使いたい人へ
さてここまで色々と書いていきましたが自分もコネを使ってみたい!どうやったらコネで採用されるのか?と疑問に思いこのサイトに辿り着いた方もいるかもしれません
ですが残念ながらその殆どの方に使える有用なコネは無いでしょう
消防職員(市役所職員)に知り合いがいる、兄弟がいる、親がいる
この程度では全く役に立ちません
コネ採用に必要なのは採用担当者をも超える上部の存在
そんな関係者が果たしてアナタの近くにいるでしょうか?
そしてその方がリスクを冒してまでアナタを採用に推すメリットをアナタは用意できるでしょうか?
コネ採用は悪い事だとは思いますが、現実的にそう簡単でもない。と述べておきます
コネで採用された人を見たことがあるか?
コネで採用されたかどうか・・・・それは誰にも分かりません
自ら本気で「俺はコネで受かった」と言う人はいません(冗談で言う人はいる)
かつて同僚に親が市議会議員だったり首長だったりする職員はいましたが、当たり前ですが採用時に何らかのコネがあったかどうかは誰も知りません
という訳でコネ採用された人を見たことがあるかどうか?は分かりません。が答えです
というわけで今回はコネについての記事でした。